4K/8K放送について
2016年12月1日より、NHKに続き民放での4K試験放送が始まりました。
とはいえ、これは一般家庭では観ることのできないもの(あくまで事業者向けの試験であるため)なので、一般的にはその存在自体知られていないかもしれません。
そもそも4K放送とは何なのか?
簡単に説明すると次世代の高精細衛星放送のことで、2018年から本放送開始予定となっています。
高精細放送って必要あるの?という声も多くありますが、実際に目にするとその美しさには感動します。
1991年にNHKが試験放送を開始したハイビジョン放送は今や当たり前で、ハイビジョン放送以前のテレビ番組を今観るとなんだかぼやけたような印象がありますよね。4K、さらには8K放送が当たり前になると、今のハイビジョン放送はぼやけたような印象に変わるのかもしれません。
4K/8K放送を観るには
※ここではスカパープレミアム(124度128度CS)やインターネットを介したオンデマンド放送などではなく、BS/110度CSの放送について話しています。
まず必要になるのは4K/8K放送に対応したテレビが必要です。(※現実的には8Kはまだまだ先の話で、4Kh放送対応テレビとなるでしょう。)
4K/8Kテレビやモニターに対応チューナーをつなぐことでも対応できる場合もありますが、使い勝手などを考えると、基本的には対応チューナー内蔵のテレビを前提とします。
なお、現時点では一般市場にこのテレビは出回っていません。※2016年12月現在
国内第1弾となる、4K衛星放送対応チューナー内蔵テレビが東芝から2018年6月6日に発売になると発表がありました。
また、4K/8K放送に対応したアンテナ(BSアンテナ)、ブースター(必要な場合)、分配器、アンテナ端子、アンテナケーブルを設置する必要があります。
※アンテナ本体とブースターは対応したものである必要がありますが、分配器、アンテナ端子、アンテナケーブルは旧規格でもなんとか視聴できる場合があります。
現在数社から4K/8K対応のBSアンテナやブースター、分配器、ケーブルが発売されています。
ですが、全て新しい規格のものに取り換えないと、4K/8K放送が全く観られないというわけではありません。
実はアンテナ工事を行っているいわゆるプロの方々でもこの辺りをきちんと理解している人は少ないかもしれません。
これは、注釈のようにアンテナケーブルを取り換える必要はない、と言ったものではなく、テレビ以外は全て現行の設備でも4K放送の一部が視聴できると言うことです。
現行の標準的なBSアンテナで受信している周波数帯の一部で、4K放送が開始される予定なのです。
つまり、今BS放送をご覧になっている方は、将来テレビを買い替えるだけで、一部の4K新放送を視聴できるようになります。
少し細かい話になりますが、一般的には4K/8K放送用に周波数帯域の拡張があり、それに対応するように機器を新しいものにしなくてはいけない、と言われていますが、それは4K/8K放送の全てではありません。
ちなみに、アンテナケーブルは4K/8K対応製品と謳っているものが出ていますが、それほど気にする必要はないでしょう。
ケーブルについては4K/8K対応と謳っているかどうかより、どちらかというと屋外で使うものは屋外対応のものかどうかの方が重要です。
※一般家庭の場合S5CFBで十分です。
結局のところどうすればいいのでしょう?
4K/8K放送を余すところなく楽しみたいという方は、最初から新型の対応機器を設置することで、本放送開始後、対応テレビを設置すればすぐにそれら高精細放送を楽しむことができます。
ただし、現状は対応機器の値段があまり下がっておらず、工事料金はやや高額になってしまうでしょう。
4K/8K以外の、現行のBS放送に興味がないのであれば、それらの金額が下がるまでは地デジのみの工事とし、工事金額が落ち着いてから新規格のBSアンテナを追加設置するのがいいでしょう。もしくはそれまでの間CATVやフレッツ・テレビを契約するという選択肢もあります。
4K/8K放送はともかく、新居ではBS放送(もしくはスカパー)を楽しみたい、という方は、新規格ではない現行のBSアンテナを設置すればいいでしょう。
将来的に、必要に応じて設備のアップグレードを行うといいと思います。
現在だいぶ工事価格も下がってまいりましたので、4K非対応アンテナの設置メリットはあまりなくなってまいりました。
なお、ご新築時にハウスメーカーで設置する分配器に関しては、可能であれば(差額があまり出ないのであれば)4K/8K対応のものにしてもらうといいでしょう。
厳密にいうと部屋の中にあるアンテナの差し込み口も対応するものにしたもらった方がいいのですが、将来的に4K/8K放送を観るかもしれない部屋だけでいいので、工事に差額が出るのであれば、注文が煩わしくなる分あまりメリットがないかもしれません。
※弊社では分配器や各部屋のアンテナ端子の交換工事も行っており、将来的に4K/8K対応のものへ交換する工事の受注は想定しております。
※平成30年(2018年)4月より、古い分配器などを使用した4K放送受信は違法となる可能性があります。
総務省|中間周波数の漏洩 -新4K8K衛星放送開始に向けたBS・110度CSの左旋偏波の中間周波数の漏洩について-
まとめ
クラウンクラウンといたしましては、次世代規格の機器を高額で導入することは積極的にお勧めしておりません。
前述したように、旧来からの設備でも受信できる放送があることと、今はまだ工事料金が少し高めになってしまうからです。
とはいえ、数チャンネルの4K/8K放送を視聴するために、今工事料金を節約して後日工事料金が落ち着いたころに追加設置をするというのもそれほどメリットがあるかどうかわかりません。
そこで考えました。
次世代規格の機器の設置を、今までと同じ工事料金で提供することができればいいのではないかと。
そして、2017年1月1日より、クラウンクラウンでは従来の工事金額据え置きで、業界としてはおそらく初となる、4K/8Kフルスペック対応BSアンテナと3.2GHz対応BS/CS/UHFブースターを標準工事として提供することとなりました。
今までの工事料金と比べると、実に2万円の値下げとなります!
この機会に、是非次世代規格のアンテナ設置をご検討ください。
BSアンテナを設置すると無料で観られるチャンネル
※NHKの受信料は衛星契約に切り替わります。
BSデジタル放送
- 公共放送
- NHK BS1
- NHK BSプレミアム
- 無料放送
- BS日テレ
- BS朝日
- BS-TBS
- BSジャパン
- BSフジ
- BS11
- TwellV(トゥエルビ)
- 放送大学
- 放送大学(ラジオ)
- Dlife
- ウェザーニュース
※他にWOWOWなど一時的に無料で見られる日や時間帯があります。
スカパー!(110度CS)放送
- スカパー!プロモ(100)
- QVC(161)
- ショップチャンネル(055)
BSの無料放送の一部(ディーライフなど)やCSはリモコンの番号に割り振られていないので、よく観る場合は、テレビの説明書に従ってリモコンの番号に登録してしまうと楽でお勧めです。
参考資料:NHK放送文化研究所|歴史
参考資料:NHK|受信料の窓口
参考資料:A-PAB|BSデジタル放送局一覧
参考資料:スカパー!|チャンネル一覧
参考資料:日本アンテナ|4K8K対応製品