アンテナは長く使用する大切な住宅設備です。
今は弊社も含めインターネットで簡単に工事が頼むことができますが、低価格ばかりを謳って結局長持ちしないなんてこともあります。
これらのポイントは弊社では標準工事として行っているものですが、他社様で工事を行う場合もこれらのポイントをおさえてもらうと、長く使っていただけると思います。

  1. 耐候性のあるアンテナケーブルを使用する
  2. これは一般の方にはあまり知られていませんが、アンテナケーブルには屋内仕様を想定している低価格のケーブルがあります。
    工事料金をおさえるために安いケーブルを使っている場合、ケーブルの外装(表面)が紫外線により数年(早いものでは1年程度)で固くなり、表面がひび割れて剥がれてしまうものがあります。
    単純に表面がはがれただけではそれほど受信に影響のない場合もありますが、やはり屋外で使用するケーブルは耐候性のあるものを使用すべきですね。
    また、近年CAもしくはCCAWと言う製品があります。これはCopper-Clad Aluminum Wire(銅クラッドアルミ線)と言うもので、銅線の代わりに安価なアルミ線の周りに銅を被せたものです。単純にCCAWが悪いと言うことではありませんが、現在どれだけの量の銅を使用するかの規格が出来上がっていないため、各メーカーによって銅の被覆の厚みが様々であり、業界的に品質はいまだ疑問視されています。ケーブルが軽く安価なため、工事料金を下げるにはこういったものを使用したくなるかもしれませんが、弊社では現在導入は考えておりません。

  3. ケーブルのジョイント部分はF型コネクタ(接栓)タイプを使用し、ビニルテープではなく防水テープを巻く
  4. 今はF型コネクタを使用していない工事業者さんはほとんどいないと思いますが、電波障害対策の面でもF型コネクタの方が優秀です。なお、そのコネクタもアンテナ機器に付属されている安価なリングかしめタイプではなく、圧着タイプを使用することをお勧めします。
    弊社ではよく他業者で行った工事の手直し依頼をいただきますが、リングかしめタイプのコネクタが抜けてしまってテレビが映らなくなっているという事例にたびたび遭遇します。できればプロ仕様の圧着タイプのF型コネクタを使用した方がいいでしょう。
    また、屋外でのジョイント部分は防水用テープを鉛直下方向から上に向かって巻き上げる処理を行いましょう。一般的なビニルテープ(ビニールテープ)仕上げだけでは、数年で劣化し防水能力が無くなってしまいます。
    また、一部の防水テープは紫外線に弱いので、その場合は上からビニルテープを重ね巻きすることもあります。
    なお、弊社では白系のアンテナケーブルのジョイントの場合、目につくところでは防水テープの上から白系のビニルテープで化粧仕上げを施すことがあります。

  5. 金具の固定時に、ビス穴に変性シリコーンで防水を行う
  6. そもそもビス穴から雨が侵入なんてしないと思いますよね。穴が開いているのではなく、ビスが刺さっているわけですから。
    確かに、通常では雨が侵入する可能性は低いと思います。
    最近の高気密住宅の場合など、場合によっては換気扇を回したときなどにビス穴にも負圧がかかる場合があり、その時に壁が濡れているとその水分を一緒に吸い込んでしまうことがあるようです。
    昔ながらの工事では、ビスの頭をシリコーンで覆う防水方法がありますが、金具を取り付けた場合は壁と金具の間の隙間から水は侵入してしまいます。
    出来ればビス穴にシリコーンで防水処理を行った方がいいでしょう。
    なお、屋外で使用する場合は、変性シリコーンが適しています。一番安価なシリコーンは変性シリコーンよりも耐熱性能は優れますが、耐紫外線など耐候性能が劣ります。更にただのシリコーンではそのままでは塗料がのりにくく、将来的な外壁塗装などのメンテナンスの時に綺麗に仕上げるために下地処理が必要になります。
    防水で使用するシリコーンの塗り方と種類には気をつけましょう

  7. ステンレスビスの使用
  8. 屋外では当たり前のことですが、鉄製のビスの使用は避けましょう。
    ビスを回すドライバーは手動、電動に限らず磁石がついているものが多いです。そのため磁石にくっつきやすい鉄製のビスの方が取り扱いが簡単であるため、作業を楽にするには鉄製のビスを使いたいところです。また、材料費も半額程度となるため、コスト削減の意味でも使いたくなる業者さんは多いと思います。ですが、鉄は簡単に錆びますので、その後錆が雨に流されて外壁まで汚してしまいます。
    錆止めスプレーを塗布するのも錆を防ぐには多少効果がありますが、お客さまがメンテナンスフリーで使用するにはステンレス製のビスを使用しましょう。

  9. 耐候性結束バンドの使用
  10. 結束バンドにも屋内用と屋外使用可能のものがあります。黒いものは殆ど屋外使用できるものとなりますが、中にはそうでないものもあります。
    白いものに関しては多くが屋内専用のものです。弊社で使用している白い結束バンドは耐候性のある屋外使用可能タイプで黒色タイプよりも高価なものを使用していますが、一般的には白い結束バンドは安価で屋内専用のものとなります。
    また、結束バンドを継ぎ足して使用するのはできるだけ避けましょう。
    長さに応じて必要なバンドの太さが設計されています。負荷があまりかからない使い方であれば問題ない場合もありますが、細く短いものを何本も連結させて使用するのは場合によっては危険です。
    以前某鉄道会社で、屋内用の結束バンドで固定していたものがホームから落下するという事故もニュースになりましたね。

  11. ステンレスワイヤーの使用
  12. アンテナを屋根の上に設置し、ワイヤーで支える場合はステンレスワイヤーを使用しましょう。
    太さは1.4mmのタイプで十分です。中には1.6mmを使用しています!という工事業者も見かけますが、そこまで太くなくてもまず切れることはありません。
    それよりも余り太いものだと重量が増し、また取り回しが難しくなるため無理に使うとワイヤーのたるみの原因にもなります。

他にも色々と高品質な工事を行うために気を付けるべきポイントがあるのですが、上記の内容をきちんとしていれば、比較的長く使えるのではないでしょうか。
もちろん、アンテナの方向がずれてしまうとかそういった初歩的な工事ミスなどを除いての話です。
ちなみに、工事業者によって保証内容、年数の違いがあるだけでなく、領収書を紛失すると工事直後であっても一切保証が受けられないという場合もあるようです。これらは事前によく確認しておきましょう。
弊社の工事保証内容はわかりやすく公開しております。
弊社では、工事保証については本来わざわざ謳う必要はないと思っております。工事の品質に自信を持っていることと、万が一工事のミスがあった場合は使用年数に関わらず手直しでお伺いするのが当然だと思っているからです。
それを踏まえ、万が一の工事ミスがあった場合長くても5年以内には発覚するだろうと言うことで5年保証とさせていただいております。
つまり、長い期間の保証をつけることはそれほど重要なことでもありませんし、一概にいいサービスとも言えないと思います。
実際にはできるだけミスを犯さないことと、万が一のミスにはきちんと対応することが重要で、領収書を紛失したら対応しないというのはいくら長期保証を謳っていてもいいサービスとは言えないと弊社では考えております。
クラウンクラウンの工事保証規定はこちらから確認できます

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