新築一戸建てに、新規アンテナ設置をした際の工事料金はどのくらいになるのでしょうか。
よくご質問をいただきますが、具体例を基にいくつかの工事会社様の事例も含め紹介したいと思います。
前回の「新築アンテナ設置はどこに頼む」に引き続き今回はどこに頼めばいくらぐらいの工事でできるのかいくつか実例をあげながら紹介してみたいと思います。
【お知らせ】アンテナ工事を頼むポイント2015年版を公開しました。
こんにちは。松本です。
今回は同業他社から実際に聞いた話や、お客様から聞いた話、インターネット上で公開されている情報などを交えて紹介します。
まず前回と同様の選択肢で説明してみましょう。
1.家電量販店
2.街の電気屋さん
3.アンテナ専門業者
4.インターネット検索して上位に表示されたところ
5.ハウスメーカー
6.ホームセンター
7.自分自身
さっそく1の家電量販店での実例を紹介しましょう。
家電量販店で最大手と言えば今はヤマダ電機ですね。
店頭とはまた少し扱いが違うかもしれませんが、現在ヤマダ電機WEB.COMではアンテナ工事料金が公開されています。
そちらを参考に工事金額を算定してみましょう。※価格は2012年1月9日現在公開されているもので税込表記となります。
UHFアンテナ20素子屋根上 23,100円(程度)
ブースター工事 15,750円~42,000円(程度)
以上と言うことになるのでしょうか。
アンテナ工事のページがいささか古いようで、VHF工事が載っていたりするものですから、店舗で受けた時の金額とは差があるかもしれません。またブースター工事の幅があるのはおそらくアナログ専用ブースターと地デジ専用、地デジ+アナログ、それら+BSなどとすべての種類を勘案したものだと思われます。
またアンテナ設置時のマストは1.2mとなっていることと、料金全てに「程度」と言う言葉が入っているところに注意です。
一番安い組み合わせでできたと考えると、23,100+15,750=38,850円ということになるのでしょうか。
とりあえず電話で問い合わせてみた結果では少しインターネット上から受ける印象とは違った答えが返ってきました。この記事を読んでいただいている方に誤解を与えないように、注意深く質問して返ってきた答えは以下の通りです。
- ウェブショップ上ではアンテナ工事のみの受付はできない。
- アンテナ工事をウェブショップ上から注文する場合はアンテナを購入する必要がある。
そのうえで工事の方が有料(3,150円)で取付可能かどうかの見積もりに来る。 - 商品が未開封であれば、アンテナ設置不可能だった場合にアンテナを返品することが可能。
ただし見積料金の返金は無し。 - ブースターの金額については種類もあり、現場で確認しないと何とも言えない。
※標準的な地デジのブースターの金額はいくらですか?との質問の答え。
返品に関しての細かい規定は訊き忘れてしまいました。
おそらく実店舗での工事見積もりの場合は、事前にアンテナを購入しないといけないということはないと思われますが、なんとも特徴的な工事の流れだという印象を受けました。
業界2位のエディオングループ、3位のケーズホールディングスではネット上から金額を調べるのが難しかったので、4位のビックカメラを見てみましょう。
これももしかしたら店頭でお願いした場合と違うかもしれませんが、以下のように記載されています。
UHF20素子工事 17,850円~
UHFブースター取付工事(新規同時) 24,150円~
やはりこちらも表示金額はあくまで最低料金と言う表記ですね。
ただどういった場合に追加金額がかかるのかがわかりづらいのがネックでしょうか。
ヤマダ電機と違うのはマストの長さが3.4mを超えると4,200円の追加となっているので、もしかしたら3mぐらいのマストであれば標準工事でおこなえるかもしれませんね。
ただし工事料金については若干現場判断と言うか、担当者判断と言う部分が大きそうな気もします。
また現場調査は出張費と合せて3,150円~となっています。
なお量販店の特徴の一つに、事前見積もりを行った場合に、後日店頭にてポイントもしくはクレジットカードで工事料金を支払うことができます。手間はかかりますが、余っているポイントを利用したり、現金以外で支払いたい場合には大きなメリットとなるかもしれません。
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街の電気屋さんの場合ですが、これは一概には言えませんが、弊社に寄せられたお客様の声では全体的に高めであることが多いようです。
もちろんお店によってかなりの差があるのですが、以前実際に聞いた例では地デジのアンテナ工事が一式8万円という例もありました。
特に明細を聞かせてもらえず、もろもろの値段からキリよく値引きしてその金額と言われたそうです。
結局その電気屋さんをキャンセルして、弊社へご依頼をいただいたのですが、弊社では4万1千円の工事で終了しました。
また中には、相見積もりを取っていらっしゃるお客様から、弊社で同様に4万1千円の見積もりを提示したところ「近所の電気屋さんは1万8千円って言ってたから値引きしてください」と言われたこともあります。
どのような工事内容でその金額が出されたのかはわかりませんが、弊社では工事金額の値引きは行っておりませんので(大口等を除く)お断りさせていただく結果となるはずだったのですが、結局ご依頼をいただき弊社で施工しました。
このようにお値段も幅がありますが、街の電気屋さんがどのぐらいの規模でやってらっしゃるかによって、工事に得手不得手が有ったり在庫している材料に違いがあったりすると思います。
そのあたりをうまく見極めることができれば、近所にある街の電気屋さんは心強い存在となるかもしれませんね。
支払い方法は多くが現金のみの支払いになるかと思います。
弊社もある意味街の電気屋さんとして頼りにしていただいていることもあります。
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アンテナ専門業者はどうでしょう。
アンテナ専門業者さんでインターネットで宣伝していないところはまずないでしょうから、インターネットで検索してみました。
アンテナ工事 料金 で検索して上位に出てきたところでは、このように書かれていました。
20素子アンテナ 39,800円
ただし、ブースターは別料金の様です。
ちょっと高めの設定となるでしょうか。
他の業者さんはどうでしょう。
お得プランと言うことでブースターセットの工事費が掲載されていました。
地デジ+ブースター 45,000円~(さらに値引き)
これより高くなるのか安くなるのかわかりにくい表記ですが、標準的な金額と言えるでしょうか。
ただしアンテナ支線はステンレスワイヤーではなくビニールコーティングワイヤー(カラーバインド)を使用するようです。
最近はステンレスワイヤーが主流となってきていて、ステンレスワイヤーでやらないところは手抜きだと言われることもありますが、きちんとした施工をすればカラーバインドでも十分な強度、耐用年数(5~7年)が確保できます。またこの業者さんはオプションでステンレス仕様にすることもできるようです。
ただしお得プラン以外での工事料金設定は高めで、例えば単体の組み合わせだと
地デジ施工 34,000円~(スペック不明)
地デジブースター工事 28,000円~(家庭用)
となっています。
弱電地域用ブースター工事 +10,000円
と言うものもありますが、料金表を考えるとおそらくアナログのブースターの料金のように思えます。
驚いたのは、前日もしくは当日の工事キャンセルの場合はキャンセル料として半額いただきます。と言うこと。
地域的なものなのでしょうか。それにしても現地見積もりで6万円と提示されて、高いと思っても3万円のキャンセル料を払うことを考えればキャンセルできませんよね。
比較的標準~高めのところが最初に見つかりましたが、専門業者ではもっと安く設定しているように思えます。
支払い方法は現金での支払いが一般的です。
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インターネット検索して上位に表示されたところではどうでしょうか。
一例としてこういうものがありました。
アンテナ工事一式(ブースター含む) 58,000円
スペックを見ると長持ちするアンテナを設置するという意識が感じられます。
エリア内であれば見積もりも無料で行ってくれるようです。
ただし会社概要を見るといつごろからある会社さんなのか、何の許可を持っているかがわかりにくいですね。
また中には複数のサイトを運営されている会社さんもあります。
不思議なことにそのサイトによって工事金額が変わるようなのですが、担当される方は同じようです。材料が違うのかと言うとそれも明確な区別はないようです。
工事価格は19,950円~となっておりますが、具体的な料金表はないようです。
ブースター料金等が非公開なのが気になりますが、ご検討される際は一度電話かメールにてお問い合わせされるといいでしょう。
工事の金額については同業界と言うこともあり、こちらの会社さんの実情は知っているのですが、ほぼ標準的な金額だと思います。
料金表をきちんと掲示してもいいと思うのですが、いろいろ考えた結果掲示されていないのでしょう。
ただ19,950円~とだけの表示なので、実際の工事金額(ブースター込の金額)を提示すると大概驚かれるようです。
できれば現場に行く前にお客様には大まかな金額イメージをつかんでいただいた方がいいと思うのですが、方針の違いでしょうね。
最近では地デジアンテナ工事9,800円!という宣伝も見かけますね。
工事内容を見てみましょう。
どうやら既設のアンテナに14素子のUHFアンテナを抱き合わせる工事が9,800円のようですね。もちろんブースター等を使うと別料金です。
他にも何社か同様の宣伝をしていましたが、他は見るページによって工事料金が違っていたので現在はどの価格なのかわかりませんでした。
支払いはやはり現金のみと言うことがほとんどですが、中にはネット上でクレジットカード決済を先に行い(商品に見立てて購入)工事を行う会社もあるようですが、別途手数料を取るところもあります。通常カード会社との契約ではクレジットカード決済に対する手数料をユーザーから徴収してはならないとなっているように思えるのですが、例外もあるのかもしれません。
ハウスメーカーさんの場合はどうでしょうか。
これも場合によるのですが、つい最近お客様からこんな意見をいただきました。
「新築物件でハウスメーカーにも見積もりを出してもらったが、おたくと比べると金額が倍ぐらいかかる。おたくはそんな金額で工事をして、信頼できる会社なのだろうか」
これは正直言って驚いたのですが、弊社の工事金額は業界最安値ではありません。
20年以上にわたり工事を行ってきた経緯で、その時代に合わせた適正価格での提供を心がけているつもりです。
ハウスメーカーさんによってはこの一件のように倍近くかかる場合もあれば、そうでない場合もあります。
安いケースと言うのはなかなか聞かないのですが、例えば弊社も某有名ハウスメーカーさんより依頼(紹介)をいただくのですが、その際にはお客様への請求額に上乗せをしないでくださいとお話をしています。もちろんインセンティブは発生していますが、お客様に高額負担をしていただくのは弊社の方針ではないのでインセンティブは弊社負担として行っています。かといってクオリティも下げることなく通常通りとさせていただいています。
他にも同様にハウスメーカーさんとタッグを組んでいるアンテナ工事会社もあるかもしれませんので、その場合は標準的な価格で工事をされることもあるかもしれません。
全体的に言うと建物のローンと一緒に組み込む場合は少々高めになる事例をよく聞きます。
このように支払方法としては、多くの場合住宅ローンに組み込んでしまうことが多いですが、ハウスメーカーが仲介、もしくは紹介と言う場合は別途現金での支払いや、後日振込みと言うこともあります。
ただほとんどのハウスメーカーさんがアンテナに関してはノータッチの場合が多いようです。住宅とアンテナを同じようにアフターフォローするのが難しいのだと思います。
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ホームセンターの工事料金体系はどうなっているでしょうか。
これはホームセンターによってかなりばらつきがあります。
またホームセンターによっては工事担当者に一任しているところもあるので、担当者によって工事金額が変わることがあります。
工事担当者さんの間でも「え、この工事をこの金額でやったの?」ってことがあります。
同じところに頼んでも担当者によって金額が変わる可能性があるというのは少し怖いのですが、とても安くやってもらえることもあります。
例えばホームセンターの工事の場合にはBIY(Buy It Yourself)という方式を採用しているところもあり、完全に材料費と工賃が別明細として出してもらえるところもあります。
その場合アンテナ工事の工賃はおおむね5,000円~10,000円程度であることが多く、アンテナの材料費がブースター込で20,000円~40,000円程度になるようです。アンテナの材料費はメーカー希望小売価格であったり、店頭販売価格であったりまちまちなので、確認してみるといいでしょう。
ホームセンターの工事のイメージとしては標準工事は安く、追加工事が高いという場合があります。
支払い方法としては、材料は現金もしくはクレジットカード、工事費用は現金と言うことが多いようです。
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自分自身で取り付けるとどうなるでしょうか。
インターネットでもよくアンテナなんか自分でつけたらいいじゃないかという話を聞きます。
単純にアンテナを設置するということだけで言えば、ものすごく難しいこととは言いませんが、前回も触れたように適した材料を用意することがまず難しくなります。
安くそろえられたからと言ってオーバースペックなアンテナで設置することは、設置面への負担になることもありますし、設置の難易度が上がります。また安全に、高耐久性を持たせ、高品質な工事となると一般の方では難しいと思います。
アナログのアンテナと違い、適当に合わせたアンテナでは品質の差が大きく出てきます。
また正確、高品質な設置には工具も色々と必要になってきます。
例えばアンテナの電波測定器は場所によっては高性能型を使わないと難しい場合もあり、弊社で使用しているものは概ね25万円程度の機械となります。
特殊な場合を除き、ハンディタイプの計測器でも十分ですが、それでもきちんとしたものは5万円前後の機械です。
これだけで既に通常のアンテナ工事代を超えてしまっていますから、きちんとしたアンテナをたてたい場合は自分自身で行うことになかなかメリットは見いだせませんね。
支払いは、どこで材料を買うかということになりますから、購入先によって変わってきますね。
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弊社は長年にわたり工事を行ってきた中で幾度か工事金額の改正を行っております。
基本的には値下がりしていますが、時期によっては値上がりしたこともあります。
※アナログ終了間際の便乗値上げなどはしていません。
また他社様全体的な話ですが、フラットアンテナ(デザインアンテナ)に関しては超高額になるケースも多く、中にはアンテナを先に買っておく必要があったり(返品不可)、測定もせずにお庭から家を眺めて「受信できません」や「見積金額は10万円です」と言われるケースもあるようです。
参考までに弊社の代表的な工事金額(2013年12月1日改定、2014年4月消費税8%改訂版)を掲載します。
細かい金額についてはアンテナ工事料金に料金表が掲示してありますので参考にしてください。
ちなみに、弊社をお選びいただいたお客様の工事前アンケートと工事後アンケートの一部を紹介しています。
クラウンクラウンが選ばれる理由 よろしければ一度ご覧ください。
前回の記事をお読みになっていない方は、あわせてお読みいただくといいかもしれません。
新築アンテナはどこに頼む
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