先日マスプロ電工に引き続き、DXアンテナもフラットアンテナの小型製品を発表しましたね。
個人的には前々からメーカーに打診していたにもかかわらず、マスプロ電工に先を越されたので担当の方が「先を越されてすいません」なんてよくわからない謝罪を受けるなんてこともあったのですが・・・。
ともかく、既に弊社ではマスプロ電工のスカイウォーリーミニの施工事例がかなり出てまいりまして、その実力の高さを高く評価していたところです。
まだ現物は手元に届いておりませんが、はたして今回後発の強みがあるのでしょうか?

興味深いのがアンテナの形です。
以前マスプロ電工が最初に出したスカイウォーリー(U2SWL)は細長い形状で、あまりフラット感のないアンテナでした。
そのあと、DXアンテナが満を持して市場に投入したのは高性能でフラット形状のデジキャッチフラット(UAH800)でした。(U2SWLが八木式14素子相当なのに対し、UAH800は20素子相当)
この初代デジキャッチフラットはスカイウォーリーに比べるとかなり平べったい印象で、スカイウォーリーとは一線を画したデザインとなっていました。また、スカイウォーリーとは違い、標準で垂直偏波にも対応(90度傾けて設置が可能)というアンテナでした。
しかしながら、その後両メーカーが市場に投入したフラットアンテナは非常に形状が似通っており、各寸法もほぼ同じような製品でした。
その後も同じように縦長の上位機種(高性能型)なども両社から出ていました。

そして、今回出たアンテナはなんだか原点回帰と言ったような形状です。
縦長のスカイウォーリーに対して、より縦横の寸法が近い形状となっております。

左がDXアンテナ、右がマスプロ電工です

左がDXアンテナ、右がマスプロ電工です


寸法図を見ればわかりますが、スカイウォーリーは壁面設置時のボルトが本体より少し下にはみ出ます。

なお、アンテナ利得はマスプロ電工のスカイウォーリーミニの3.2~4.3dBに対して、DXアンテナのUAH500は4.5~7.1dBとなっています。
実際に比較してみないとわかりませんが、どのぐらい受信できるか楽しみでもあります。
今のところ、スカイウォーリーミニでも問題なく取り付けできる案件が多いので、更にUAH500では問題なく取り付けができるのかもしれません。この辺りは、入手次第、例のごとく独自にアンテナ性能比較を行いたいと思います。

また、アンテナの形状のみならず、金具の形状とギミックに大きな違いがあります。
スカイウォーリーミニが全く新しいギミックを取り入れ、90度の真横に向けられる形状にしたのに対し、UAH500は従来と同じように60度までの角度調整となっています。
この辺りは、指向性の低さから、アンテナ本体を60度変えれば90度違いの電波も受信できるという理由からだと思いますが、逆にいうとスカイウォーリーミニはアンテナの形状から、真横に向けた方が美しく仕上がるようにできているように感じました。
※UAH500の本体裏(金具と接続される部分)の形状は従来と変わっているようです。
ただし、一番大きな違いは冒頭でも触れましたが、アンテナを横に倒して設置することで垂直偏波を出す中継局からの電波にも使えるということですね。
※垂直偏波は埼玉県では児玉中継局などが垂直偏波です。
それと個人的には気になっているのですが、アンテナケーブルの接続場所です。
これはメーカーのデザインが逆転していて、もともとアンテナの背面にあったのがスカイウォーリー、本体の下にあったのがデジキャッチフラット(DXアンテナのこのネーミングセンスは本当にどうかと思う)だったのが、今回はスカイウォーリーが本体の下(やや隠れますが)、UAH500が本体の裏になるようです。
前述したような、90度の角度をつけた設置状態の美しさと今回から附属された自立スタンドを使用した場合の利便性、安定度を考慮したのかもしれませんが、少し意外でした。

新型の小型フラットアンテナは2014年8月21日(木)発売予定です。
なお、スカイウォーリーミニは既に発売されていて、弊社でも豊富に在庫をそろえております。
カラーバリエーションはどちらも白と黒が用意されています。
実機が手に入り次第、実測テストと形状の比較記事を出したいと思います。