こんにちは。
クラウンクラウンの松本です。
 
沢山ご紹介したい工事施工例がたまりにたまっているのですが、今回も特殊なケースのご紹介です。
大田区のとても素敵なご新居で、アンテナ工事をご依頼いただきました。
もともとアンテナをスッキリつけたいというご要望だったのですが、壁が総レンガであったため、壁付のアンテナはどうなのだろう??という不安も持っていらっしゃいました。
電話で色々とお話しさせていただき、もしかしたら天井裏でも充分に設置できるかもしれませんが、それで無理なら屋根の上しかないかもしれませんね、という結果となりました。

 
到着すると、本当に見事なレンガの邸宅でどうしたものかと思ったのですが、まずは天井裏で電波の測定です。
全館空調の関係で、メンテナンススペースとして天井裏に入りやすくなっていたのは幸いでした。
おそらく立地の関係でしょうが受信感度はレンガの壁とは言え良好で、天井裏に設置したいと考えます。
ですが、天井裏にアンテナの配線がありません。
家の図面では「天井裏に分配器と電源を設置」と書いてありますが、探しても全然見つかりません。
最終的には1階のクローゼットの中に変更になっていたようですが、ともかく天井裏にアンテナの配線が無いとアンテナをつなげることができません。
 
そこで、2階の部屋のアンテナ端子の位置を確認し、壁の中の配線を確認します。

2階のアンテナ端子

アンテナ端子を壁からはずし、中の配線状況を確認します


分配器が階下にあるせいで、どうやらアンテナ線は天井裏を経由せずに配線されているようでした。
 
お客様は屋根の上でもいいですよ、とおっしゃっていただいたのですが、お客様のご希望通りの設置にもう少しこだわってみることにしました。
 
天井裏に再びもぐり、先ほど外した端子の場所を確認します。
すると、電気配線が天井裏から落とされていて、その配線用の穴にまだ少しだけ余裕があることがわかりました。
そこでそのあなからワイヤーを落として、先ほどの部屋まで線をつなげることにしました。
屋根裏からワイヤーを通したところ

屋根裏からワイヤーを通します


アンテナ端子に屋根裏から通線

屋根裏から通したワイヤーに新たなアンテナ線を結びつけます


このワイヤーを天井裏に引っ張り上げれば、今回の工事のキモは終了です。
アンテナ線、通線完了

アンテナ線が無事屋根裏まで通りました


無事通線が終了して、今度は配線の組み換えです。
アンテナ→ブースターを経由した線を大元の分配器に持って行くため、2階のアンテナ端子につながっている線にブースターからくる線(屋根裏からの線)を接続します。
その後分配器のどこに刺さっている線なのかを確認した後、この線を大元の線として分配器の「入力」につなぎかえます。
こうすることにより、各部屋に屋根裏のアンテナがつながるわけです。
もちろん2階のアンテナ端子にもつなげなくてはいけませんが、大元から先に1か所だけ分岐させるために、一般的な2分配器ではなく1分岐器を使用します。
1分岐器設置の様子

使用するのは2分配器ではなく1分岐器です


2分配器だと大元の強い電波が2つに分かれてしまいますが、1つを分岐させる1分岐器であれば大元の電波をできるだけ弱めずに必要充分な電波だけ分岐することができます。
分岐端子はBranchと言いますが、文字通り木の枝のように少しだけ分かれ、幹はそのまま続くというイメージです。
こちらのアンテナ端子も通常通り使うことができます

こちらのアンテナ端子も通常通り使うことができます


分配器では配線の組み換えを行います

分配器では配線の組み換えを行います


分配器のあったクローゼット内に、ブースター用の電源も確保されていましたので、ブースターの電源ユニットはこちらに設置します。
 
屋根裏にU2SWL20とDU35Mを設置しました

屋根裏にU2SWL20とDU35Mを設置しました


 
今回は大田区と言うこともあり、遠方料金をいただいておりますがそれでもご依頼をいただき嬉しく思います。
今回の工事明細は以下のようになっています。

今回の工事料金
  • フラットアンテナ(デザインアンテナ)U2SWL20設置 22,000円
  • ブースター設置 12,000円
  • 天井裏作業 5,000円
  • 隠蔽配線(壁内通線) 3,000円
  • 配線切替工事(分配器) 3,000円
  • 1分岐器設置 3,000円
  • 遠方料金 4,000円
  • 小計 52,000円
  • 消費税5% 2,600円

総合計 54,600円


 
最近の強風などによるアンテナへの影響も心配されていたようですが、スッキリと設置できて大変喜んでいただけました。