こんにちは。
松本です。 

先日はフラットアンテナの特殊設置例があったのでご紹介します。

特殊なアンテナ工事(天井裏設置)

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写真を見てわかるでしょうか?
とある新築住宅の天井裏(屋根裏)です。
奥さまのたっての希望で、アンテナは目立たせたくない。というご要望の究極の答えとも言える天井裏設置を行いました。最初にお断りいたしますと、弊社ではこの施工方法を推奨するわけではございませんが、一つの施工例としてご紹介いたします。

アンテナ特殊工事例(天井裏設置)この写真は工事完了時の写真ですが、まったくアンテナが設置されているのがわかりません。下から見上げた写真なので屋根がほとんど写っていませんが、陸屋根ではなく寄棟屋根の住宅です。
その屋根の中にフラットアンテナ(UAH800)が設置されているのです。

まずこの工事に至る前に、実は弊社社屋の中や、スタッフの自宅屋根裏などで様々な検証を行っており、屋根裏設置も可能であるというデータを以前より持っていたことが前提となっております。
また外壁設置をした場合で充分に電波が取得できている立地条件であることも大事です。

アンテナ特殊工事例(天井裏設置)屋根裏設置できちんと受信しているというと、工事としても楽なように思えるかもしれませんが、実際は大変です。屋根裏の中でも、場所によってかなり電波の
受信感度や受信品質が異なります。今回も屋根裏を端から端まで調査した結果、アンテナの受信レベルに20以上の差がありました。その中で一番状態の良かっ
た場所でさらに10分以上のデータ観測をし、数値が安定していることを確認した状態で設置となります。

BER電波品質の指針の一つ、BER(Bit Error Rate)です。0が最高で0.0002を超えると受信は難しくなります。
BERこちらも電波品質の指針の一つ、MER(Modulation Error Ratio)です。このチェッカーでは30が最高値となっていますが、末端(テレビとの接続口)で20以上を保てるようにします。
品質の指針としては他にもCNR(Carrier to Noise Ratio)というものもありますが、MERが測定できればほぼ必要ありません。

天井裏設置を安易にお勧めできない理由はいくつかあります。まず最近の住宅では、屋根裏にアンテナ線が通っていないことも多く、屋根裏に設置したアンテナ線を屋内の配線と接続することが意外と手間となり、場合によっては屋外に出ている線との接続がかえって目立ってしまうこともあります。また手間がかかり、作業の負担も大きいため、工事料金は割増になってしまうためです。

しかし、屋根裏設置のメリットももちろんあります。
今回のようにまったくアンテナの存在を感じさせたくないという場合や、壁面の最高位置よりもあと50cmあげると劇的に受信感度が変わると言う場合。またアンテナ受信方向の壁面が設置不可能である場合などです。

また気を付けていただきたいのは、一般の方が「屋根裏にアンテナを設置しました。屋根の上に上るわけではないので、安全だし、簡単だった」という情報がネット上で流れていること。屋根裏での作業と言うのは、一般の方には決しておすすめできるものではありません。場合によっては屋根の上よりも危険な場所です。一見床と同じように見える場所も、体重をかければ簡単に抜け落ちてしまう場所ばかりです。
重ねて注意しますが、この設置方法は決して推奨するものではありませんし、一般の方が見よう見まねで行うことは大変危険なためやめていただきたいと思っています。

今回は特殊な工事施工例としてのご紹介でした。

施工場所データ
千葉県松戸市
東京タワーからの距離 20㎞超25km未満
設置場所からの見通し 私道を挟んで同等の高さの住宅あり